日本の四季は彩り豊かでそれぞれが美しい。春には生命の息吹を、夏には逞しい命を、秋には人生の充実感を感じる。そして、冬には耐えることを学び、一年を通して一人の人間として輪廻を模索する。
座右の書、和辻哲郎の『風土』より
日本はモンスーン地域でありながらも、その特異な風土によって人は「受容的・忍従的」となっている。 特性は風土により培われ、台風のような圧倒的な自然の暴威の前に冷めた諦めも生まれるが、内には熱い闘争的反抗心が生まれる。日本人の特性は、執拗ではなく清く諦められる恬淡さと忍従性をもつとし、日本人の宗教観にも表れるとされている。