2020年1月 夢の仕組み

大晦日から元旦にかけて夢を見た。 初夢というのは元旦を過ぎてから見る夢とのことなのでこれは初夢ではないかもしれないが不思議な夢だった。

昔のテニス仲間3人がコートに集まっているので、久しぶりにプレーしようと歩きかけた時、別のグループの5人が素早くコートに入り、コートはまるでバレーボールでもするかのように人であふれてしまった。 1つのコートに8名はおかしい、どうやってプレーするのだろう。 テニスはあきらめ自宅に戻ろうと駅に行くと、そこはロンドンのはずれにあるローカルな駅、駅名すら分からない。 さてどうしたものかと、辺りを見渡すとタイ人のような南米人のような女性たちが駅前にお店を連ねている。 彼女たちは、にこにこと笑顔でとても親切だが 「実は自分たちもここがどこだか分からない」 というばかりである。 仕方なく何か手掛かりがないかと周りを歩いてみることにする。 すると突然場面が、ニューヨークの街を見渡せる公園に変わり、街の向こうに美しい夕焼けが現れる・・・。 

 

 この美しい夕焼けだけが総天然色のパノラマ!!だ!!  新年からのこの夢は何を暗示するのだろうか。

夢を見た後、ノーベル化学賞受賞の吉野彰さんの 「リチウムイオン電池が未来を拓く」 を読んだ。 リチウムイオン電池開発の苦労話に続き、長崎の大学学長から聞いた話として 「夢の仕組み」 夢見るメカニズムという文章があった。 

 

人間はコンピューターと同じにデフラグを行っている。 それは睡眠に入った瞬間に始まり生まれた時からのすべての記憶を呼び出し整理、再配列して、また記憶に戻している。 これを毎日1回やっている。 もちろん睡眠中なので、その時に呼び出された過去の記憶は意識領域には入ってこないのであるが、まれに呼び出された記憶の一部が意識領域に紛れ込んでくる。 この過去の記憶の一部が核となって作られた話が夢である。

脳を持っている生物にはすべて同じメカニズムが備わっているそうで、イヌもサルも夢を見るようである。 この夢の仕組みを解明した学者は将来的にノーベル医学賞を受けるといわれている。 

 

わたしが関心したのは、われわれが生まれたときからの記憶をすべて残しているという点である。 記憶はされるが、残念ながら自由にアクセスできないようになっている。 これは一種の脳の防御機能的なもので、たしかに生まれたときからの記憶に自由にアクセルできるようになると、多重人格症状から精神異常になってしまうだろう。この後に続く「超現代史のススメ」は先を読むことの難しさについて書かれていて興味深い。ビジネスで先を読むための「超現代史」ではあるが具体的でわかりやすい。 

 

  1. 過去10年間に起こったことを時系列的に正確に把握する。
  2. 現在に至るまでの因果関係を正確に総括する。
  3. この先10年間に起こることを正確に洞察する

一生の出来事を思い出すのは困難だが、この10年間に起こったことぐらい自由にアクセスできるだろうということだ。 さて、わが身を振り返ると、昨日何をしたかはわかるが、1週間前何をしていたは怪しい。 忘れないために日記をつけているが、書くのを忘れているのが現実である。