スイスの鉄道とアルプスの山々にあこがれスイス絶景の旅のツアーに参加した。スイスはシャモニーに一度行ったことがあるが、4つの鉄道と5つの展望台を巡る旅に心が躍った。
1日目:
成田から14時間半かけてチューリッヒへ。 空港からバスでサンモリッツへ向かうが、途中の峠で想定外の積雪にあった。運転手がチェーンの装着に手間取っているのを見て皆不安になるが40分ほど遅れで山小屋風リゾートホテルに到着した。就寝は1:30amになったが一安心しながら1日目を終了した。
2日目:
絶景列車①
前夜の雪が残る中、世界遺産レーティッシュ鉄道ベルニナ線に乗車し、サンモリッツからオウスビテイオベルニア、ボスキアヴォ湖を経てティラノへ向かった。絶景ポイントの360度回転のループ橋を通過しわくわくする。昼食後はベルニナディアポレッツへ。
アルプス5大名峰①
ロープウェイでディアボレッツア展望台へ。3000m級の山は見えたがピッツベルニナ(4,000m)はガスかかり見えず残念だった。
3日目:
絶景列車②
サンモレッツからアンデルマットまで世界一遅い特急氷河特急に乗車する。聳え立つアルプスの山々が次々と現れる車窓の眺めは素晴らしい。特急内でチキンとフライドライスのランチをとり、絶景ポイントのランドバッツサー橋を通過しアンデルマット着く。
アルプス5大名峰②
勇壮なミシャベルアルプスの山々を観光する。氷河に囲まれる村サースフェーはスノーボーのメッカのため、スキーやスノボーを持った人ばかりが闊歩し、私たちが目立つほどだ。鼠返しの木の倉庫が珍しい。村は氷河に囲まれ、氷河が町に流れてくるのではないかと思われるほど迫力のある風景だった。
バスでテーシュ向かい、シャトル列車でツェルマットへ。夕食はラクレット( ヴァレー州名産のラクレットチーズをトロトロに溶かして、茹でたジャガイモにからめる)。やはりスイスのチーズは美味しい。
4日目:
アルプス5大名峰③
早朝、朝焼けマッターホルンを観に出かけるが、雲海に沈んで見えずとても残念。
朝食後、ツェルマットからゴルナーグラートへ。
絶景列車③
ゴルナーグラート鉄道でゴルナーグラート展望台に行く。マッターホルンは見えなかったが、左のモンテローザ4634mとディアスカム4524mは見ることができた。 午後は、自由行動のためツェルマット市内を散策する。教会、外国人墓地、マッターホルンミュージアムでは初登頂7名の成功後、犠牲になった3名の切断されたザイルなどの展示などを見学する。
5日目:
アルプス5大名峰④
ブドウ畑を通りアルプスの山々を抜けてフランス領シャモニーへ。
シャモニーからゴンドラを2つ乗り継ぎ最後はエレベーターで、モンブラン観光のエギーユ・ドゥ・ミディ展望台へ。展望台へ着いたときは、全くの視界不良だったが、神風が吹いたのかのように一瞬(10分ほど)雲が消え去り、目の前にモンブランの雄姿が迫ってきたのは奇跡というしかない。
昼食後、レマン湖を経てアイガーの麓グリンデルワルトへ。
世界遺産のラヴォー地区のブドウ畑を車窓に眺めながらベルナーアルプス観光(アイガー・メンヒ・ユングフラウ)で有名なインターラーケンの街へ。
グリンデルワルトは、アイガー北壁とヴェッターホルンを眼前に、2つの氷河が迫りくるアルプスの村で、ユングフラウ地方を観光する拠点として絶大な人気がある。ホテルの夕食時には、アイガー北壁をガラス越しに眺めるという贅沢なひと時を味わうことができた。It’s Amazing!!
6日目:
ロープウェー「アイガーエクスプレス」でグリンデルワルト・グルントからアイガーグレッシャーに上がるが天気は雨から雪に変わり視界ゼロ
。
絶景列車④
ユングフラウ鉄道でユングフラウヨッホ駅3454m(欧で標高一の駅)から3600mのユングフラウヨッホ・スフィンクス展望台へ。
アルプス5大名峰⑤ ユングフラウ観光
ユングフラウヨッホ・スフィンクス展望台からは視界が悪かったが、ユングフラウ鉄道の歴史を光とサウンドを組み合わせて紹介するアルパイン センセーション 氷の宮殿を見学することができた。
3山の見えるレストランでアルペンマカロニ(マカロニとゆでたジャガイモをチーズであえた素朴なメニューで、主にアルプスなど山岳地方で昔から食べられてきた料理)の昼食を美味しくいただいた。
世界遺産の街ベルンの熊公園や旧市街観光し、チューリッヒ空港のホテルで宿泊、帰国の途に就いた。
スイスの鉄道のすばらしさやアルプスの山々の雄大さに感動した旅だったが、参加したメンバーのユニークさにも驚かされた。
合計27名の参加者の内、おひとり様参加は7名で九州や北海道からの地方参加者は7組だった。
フルマラソンを100回達成したマラソンの達人ご夫婦、キリマンジャロを踏破し今はトライアスロンに挑戦している極真流の達人、ウィスキーを小脇に抱えているいつも二日酔いの人などなど・・・。
脳梗塞のリハビリを兼ねて杖を突きながら一人で参加された高齢のご婦人には驚かされた。部屋が分からなくなったり、カードキーの使い方が分からなくなったり、靴下をはかずに靴を履いて出てきたりと周りから見るとハラハラすることばかりだったが、添乗員さんや周りの方々の助けで何とか無事に成田までたどり着くことができた。皆に心配されていた方だが、帰路の飛行機で文庫を読む横顔を見たときにそれまで見たことのないような聡明な表情を垣間見た。全員が一旦成田で解散した後も九州まで旅が続くということだったが、無事にご自宅にたどり着けただろうか。