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鎌倉文学館 招鶴洞

鎌倉文学館の敷地は鎌倉の特徴的な地形である谷戸(やと)のひとつで、背後と左右の三方を山に囲まれ、前方に海を望んでいるため、鎌倉の地形のミニチュアのようだといわれています。

 

文学館へと向かうゆるやかなスロープにある洞門です。少しひんやりした薄暗い洞門を抜けると明るい別の世界が開けてきます。

外灯 実朝短歌

招鶴洞の手前にある外灯

 

 源 実朝 『金塊和歌集』

「大海の 磯もとゞろに よする波 われてくだけて さけて散るかも」

明治、BUNGAKUクリエーターズ

 明治以来とくに昭和に入り、鎌倉には多くの作家・詩人・歌人・俳人・評論家たちが集い、居を構えていました。その「鎌倉文士」の精神は現代へも引き継がれ、新しい世代の文学者たちもここに集っています。(文学館HPより)

鎌倉ゆかりの文士
芥川龍之介 有島生馬 有島武郎 石塚友二 泉 鏡花 井上剣花坊 円地文子 大岡昇平 太田水穂 岡本かの子 尾崎喜八 大佛次郎 海音寺潮五郎 川上喜久子 川端康成 蒲原有明 国木田独歩 久保田万太郎 久米正雄 小島政二郎 小林秀雄 小牧近江 今 日出海 佐佐木信綱 志賀直哉 四賀光子 澁澤龍彦 島木健作 島崎藤村 高浜虚子 高見 順 高山樗牛 竹山道雄 立原正秋永井龍男 中原中也 中村光夫 中山義秀 夏目漱石 西脇順三郎 林 房雄 林 不忘 久生十蘭 広津和郎 星野立子 松本たかし 武者小路実篤 八木重吉 吉井 勇 吉田健一 吉野秀雄 与謝野晶子

旧前田別邸

文学館は、旧前田侯爵家の別邸を鎌倉市が寄贈を受け、昭和六十年(1985)以来、文学館として活用しています。国の登録有形文化財となっている格調と気品あふれる建物の中に、鎌倉ゆかりの文学者の展示を行ない、文学資料の収集保存など様々な活動をしています。静かな環境、貴重な建物の中で、ゆっくりとした時間を過ごして頂きたいと思います。 (文学館のHPより)

 

三島由紀夫は『豊饒の海』第一部「春の雪」の中で、松枝侯爵家の鎌倉別荘のモデルとして描きました。2019年には特別展「三島由紀夫『豊饒の海』のススメ」が開かれました。

バラ園

本館前の庭園には、芝生が広がり、樹齢200年をこえる見事なオオムラサキツツジ、スダジイの巨木やバラ園があります。

 

バラ園では、鎌倉ゆかりの名前が付いた「鎌倉」「静の舞」「流鏑馬」「星月夜」といったバラから、フランスやドイツ、約200種250株を楽しむことができます。春のバラは、5月中旬から6月下旬、秋のバラは、10月中旬から11月下旬が見頃です。バラの見ごろにあわせて春はバラまつり、秋は鎌倉文学館フェスティバルを開催し、庭園を会場としたコンサートや朗読のイベントをおこないます。(文学館のHPより)

2階のテラスから

本館2階のテラスからは、由比ガ浜を望むことができます。

 

 

 

文学館辺り 甘縄神明神社

文学館から5分ほどのところにある神社です。神社に伝わる歴史によると、710年に行基が開山あひ染谷時忠により創建されたといわています。このあたりの豪族が建てた鎌倉で最も古い神社で、源頼朝、政子も参拝しました。後に源義家が社殿を修復しています。

鳥居をくぐった右側に安達藤九郎盛長屋敷跡の史蹟があります。

文学館辺り 甘縄神明神社

階段を上がると本殿です。祭神は天照大神で、神社は長谷地区の氏神様になっています。「甘縄神明神社」には様々な説がありますが、三重県の「伊勢神宮」の分社としてこの地に建てられたそうです。

 

川端康成「山の音」より

鎌倉のいはゆる谷の奥で、波が聞こえる夜もあるから、信吾は海の音かと疑ったが、やはり山の音だった。 遠い風の音に似ているが、地鳴りとでもいふ深い底力があった。自分の頭の中に聞こえるやうでもあるので・・・

文学館辺り 甘縄神明神社

神社内には、北条時宗が産湯に使ったといわれる井戸があります。

文学館辺り 吉屋信子記念館

吉屋信子記念館は、吉屋信子の遺志により土地・建物などが鎌倉市に寄贈されたもので、当時のままに保存されています。

 

「花物語」「地の果まで」「鬼火」「徳川の夫人たち」「女人平家」などを著しました。キリスト教的な理想主義と清純な感傷性によって人気を得、戦後は女性史を題材とした歴史物、時代物でも活躍しました。

 

記念館の主屋と門及び塀が国の登録有形文化財として登録されています。

 

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